概略
人事制度とは、従業員の処遇などについての体系を整備しルール化することにより、企業と従業員との円滑な関係を築き、事務管理の効率化を図るものである。また、従業員のモチベーションアップやスキルアップを図る制度も人事制度の重要な役割である。 一口に人事制度といってもその範疇は多岐にわたり、次章以降で説明する教育訓練制度・福利厚生制度なども人事制度に内包されるが、本章では直接的に従業員の処遇にかかわる部分について説明する。 伝統的な日本の人事制度は、1.終身雇用 2.年功序列 の形態である。終身雇用や年功序列の制度のもとに、安定した雇用と、経年とともに賃金が上昇するシステムは、日本経済の高度成長を支えた。しかし、バブル崩壊により大幅な成長が見込まれなくなってからは、終身雇用と年功序列によってもたらされる人件費の高騰が大きな足枷となった。 そこで、成果主義への転換を図る企業が増えてき、また、雇用調整により、労働市場の流動化にもつながったといえる。